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2018年3月26日

友岡子郷句集『海の音』が第52回蛇笏賞に決定しました!


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3月26日(月)、第52回蛇笏賞の選考会が開かれ、受賞作が決まりました。

 

●有馬明人句集『黙示』 (角川文化振興財団)

●友岡子郷句集『海の音』(朔出版)

 

選考委員は片山由美子、齋藤愼爾、高野ムツオ、長谷川櫂の各氏(五十音順)。

 

句集『海の音』は朔出版初の蛇笏賞作品となりました。

友岡子郷さん(83)は、飯田蛇笏、龍太の系譜に連なる俳人であり、この度の蛇笏賞受賞は感慨深いものがあります。

『海の音』は、前作『黙礼』につづく第11句集。

その帯には、友岡さんの第二句集『日の径』に寄せられた飯田龍太氏の帯文が引かれています。

  「子郷さんの作品には、木洩日のような繊さと勁さと、そしてやさしさがある。
  人知れぬきびしい鍛錬を重ねながら、苦渋のあとを止めないためか。
  これでは俳句が、おのずから好意を示したくなるのも無理はないと思う。」 

実は、この文章には次のような前段がありました。 

 「俳壇の前途にかすかな不安をおぼえるとき。
  あるいはまた、量が質を上廻って堕落の危険を感ずるとき。
  私は、ひそかに何人かのひとを思い浮べて、こころを明るい方へひき戻そうとする。
  友岡子郷はそのなかのひとりである。」 

大峯あきらさん、金子兜太さん、廣瀬直人さん、鷲谷七菜子さんと、次々に蛇笏賞作家が旅立たれ、大きな転換期を迎えている今、この言葉の意味を、改めて問い直してみたいと思います。 

同時受賞となった有馬朗人氏(87)の句集『黙示』は2012年の『流轉』につづく第10句集。

同書で第59回毎日芸術賞も受賞されています。

両先生のご受賞を心よりお祝い申し上げます。 

また、選考委員の先生方、ならびに角川文化振興財団の皆様に厚く御礼申し上げます。

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