朔の本
句集『父の夜食』書評・記事
雑誌「ゆうゆう」(主婦の友社)1月号の連載「ちょっと休憩、ここで一句」で、細谷喨々さんが「第三句集『完成報告』」と題して句集『父の夜食』の自作周辺を紹介しています。
句集『父の夜食』が毎日新聞「出会いの季語」で紹介されました。
評者は高田正子さんです。
句集『父の夜食』が毎日新聞(2022.1.10)「季語刻々」で紹介されました。
評者は坪内稔典さんです。
句集『父の夜食』が読売新聞(2022/1/23)「四季」で紹介されました。
評者は長谷川櫂さんです。
句集『父の夜食』が日本農業新聞(2022/1/24)「おはよう 名歌と名句」で紹介されました。
評者は宮坂静生さんです。
薬草園福寿草陽をひとりじめ
小石川植物園内に小石川療養所跡とある。掲句はそこでの作者の嘱目吟。享保7年、300年前に吉宗が薬園内に養生所を設置させたのが始まりとか。福寿草は元日草ともいい、正月に飾られる風習がある。陽がふんだんに当たり、黄金色の花弁が全開し、蕊が輝くさまは晴れやかだ。福寿とは名もいい。
作者は小児科の先生。「往診の父の夜食に子が集る」の佳句もある。医師の父上の夜間往診を詠まれたもの。やさしいお医者さんに福寿草はお似合い。
句集『父の夜食』が徳島新聞(2022/1/31)他「四季の森」で紹介されました。
評者は土肥あき子さん(俳人)です。
すれ違ふ犬の一瞥冬木立 細谷喨々
犬の視力は思いの外悪く、色の識別も苦手。視覚をカバーするに余りあるのが、嗅覚や聴覚である。一瞥とはちらりと見ること。向けた視線を戻す理由には、特に興味を引くところもなく、脅威も感じることない相手だとみなされたのだ。冬の木の良い香りや、仲間たちの楽しそうな呼び声が待ち構えている散歩に、見知らぬ人間に関わり合う暇などないのだろう。「一葦」「件」同人。