朔の本

山科光男句集『丹霞郷』

発行:2023年8月1日
序文:西山 睦
装丁:奥村靫正・石井茄帆/TSTJ
四六判上製 200頁
定価:2750円(税込)
ISBN:978-4-908978-97-5 C0092


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「丹霞郷」とは、故郷信州の美しい大地。春になると桃や林檎の花が咲き乱れる名所である。経済界の第一線を走り続けてきた著者が俳句に出会い、12年の成果を纏めた第一句集。

◆帯より

信濃路の肥えたる台地秋高し

故郷信濃への大いなる挨拶である。「肥えたる台地」はそこに生活した人の目であり、氏の句の特徴はくっきりと情景を描くことである。
八十歳の節目を記念しての刊行とお聞きしたが、「老」には遠い句群である。これからも俳句を味わい尽くす楽しみをご一緒していきたい。(西山 睦


◆自選10句

陽炎やくねくねくねと操車場
刈草の匂いを窓に読書かな
点滴のベッドにそそぐ春の星
無言館出でて無言の蜻蛉かな
どかどかと靴を飛ばして年始の子
寒柝の遠くに犬の吠ゆる夜
わんぱくの想い出いっぱい麦稈帽
蜩や検査結果を待つ廊下
山里の烟りづめなる冬の入
ナイターや見知らぬ人と握手して


◆あとがきより

私は信州・北信濃の旧北国街道沿いの村里に生まれました。野山が美しく、春になると北信五岳(妙高、黒姫、飯綱、戸隠、斑尾)を背に桃の花、リンゴの花が咲き乱れ「丹霞郷」と呼ばれて観光名所にもなっています。
この生まれ育った古里の風景が大好きで、父母や兄弟との思い出、腕白な子供の頃の思い出や、友と山河を駈け巡った思い出などが忘れ難く蘇り、俳句でも多く詠んでいます。(山科光男


<著者略歴>
山科光男(やましな みつお)
昭和17年 長野県に生まれる
平成23年 同友クラブ(経済同友会)俳句の会入会
  俳誌「駒草」西山睦主宰に師事
     同友クラブ俳句の会世話人
平成24年 「駒草」入会
令和5年  俳人協会会員

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