朔の本
仁平勝著『俳句の立ち話』
発行:2025年6月25日
装丁:奥村靫正・星野絢香/TSTJ
新書判ソフトカバー 136頁
定価:1650円(税込)
ISBN:978-4-911090-29-9 C0095
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俳人で文芸評論家の仁平勝氏による久々の俳論集がついに刊行!長年こだわり続けてきた「切字」論のほか、「省略」「一物仕立て」「取合せ」といった俳句の技法と妙味を、立ち話のような軽やかな語り口で、分かりやすく解説。古典から現代俳句まで幅広い例句とともに、俳句を「読む」楽しさと、「詠む」奥深さを存分に味わえる一冊!
◆「はじめに」より
第一部では、一言でいうと俳句の芸について述べている。私なりに重視したい芸として、省略の技法と一物仕立てを取り上げた。ただし、いわゆる芸談ではない。俳句はむろん文学だが、それ以前に芸事である。芸事をバカにすると、俳句という文学は成り立たない。
第二部の「五七五のはなし」は、俳句の「切れ」(切字)が主なモチーフで、そこから俳句と発句は違うという話になる。(中略)じっくり腰を下ろして話し込む内容ではないけれど、「立ち話」の話題としては面白いと思う。まあ、だまされたつもりで読んでみてください。(仁平 勝)
◆主な内容
Ⅰ 「の」の妙味―格助詞「の」をどう使うか
雄弁な「省略」―想像力を引き込む仕掛け
季語は取合せのグッズではない
取りはやしも大事
Ⅱ 五七五のはなし 1~ 12
<著者略歴>
仁平 勝(にひら まさる)
1949年、東京生まれ。俳人・文芸評論家。
「豈」「船団」「魚座」等を経て、現在「トイ」同人。
1997 年、『俳句が文学になるとき』を中心とした業績でサントリー学芸賞受賞。
2003年、『俳句のモダン』で山本健吉文学賞受賞。
2007 年、『俳句の射程』で加藤郁乎賞・俳人協会評論賞受賞。
2015年より角川俳句賞選考委員。
句集に『花盗人』『東京物語』『黄金の街』『デルボーの人』、著書に『虚子の読み方』『露地裏の散歩者―俳人攝津幸彦』『永田耕衣の百句』他多数。