朔の本

蜂谷一人句集『四神』

発行:2024年1月21日
装画:蜂谷一人
装丁:奥村靫正・星野絢香/TSTJ
四六判セミハード装 208頁
定価:2750円(税込)
ISBN:978-4-911090-04-6 C0092


直接小社にお申込みいただくか、お近くの書店、
またはAmazonでのご購入が可能です。
詳細はこちらへ

▸小社から購入 ▸Amazonで購入

NHKプロデューサーとして多くの俳句番組を手がけてきた著者が、俳句を「動画的視点」でとらえた個性的な一冊。テキスト「NHK俳句」の表紙に連載したイラストを鏤めたカバーも必見。「俳壇賞」受賞作家による注目の第二句集!

◆帯より

石室の四神眠らぬ星月夜

キトラ古墳の石室には四神や天文図の壁画がありました。四神とは青龍、朱雀、白虎、玄武のこと。東西南北を守護する神獣たちです。古墳の主を守るため目を閉じることを許されない彼ら。千年以上もの闇の中で、天文図の星の光だけが孤独な門番たちを照らしていたのでしょうか。(蜂谷一人


◆自選12句

初夢の我はピアノを弾いてをり
昼点いて白熱灯や虚子忌なる
ぶらんこの裏まで見せて跳びにけり
うすものやバカラを昇る銀の泡
蚊遣火のらせんを時の進みをり
ゆく雲や夏野の我の遠ざかる
汀より坂のはじまる里祭
林檎むくまあるくほどけゆく時間
水切りの礫は秋の夕焼まで
うそ寒やついて離るる鋏の刃
七星の柄杓をこぼれ寒の水
手袋を卓に境界線として


<著者略歴>
蜂谷一人(はちや はつと)
1978 年、NHK入局。橋田賞、日本賞等の受賞を経て、「BS 俳句王国」「NHK 俳句」プロデューサー。以後、「俳句さく咲く!」「歳時記食堂〜おいしい俳句いただきます〜」等の俳句番組を立ち上げる。
2014 年、「栗木京子・季の観覧車」挿絵を共同通信に連載。
2016 年、第31 回俳壇賞受賞。2017 年、岡山県芸術文化賞受賞。
著書に、句集『青でなくブルー』(2017)、超初心者向け俳句百科『ハイクロペディア』(2021)、句画集『プラネタリウムの夜』(2005) 等がある。

ひとつ前のページへ戻る