朔の本
『佐藤鬼房俳句集成 第二巻 随想・評論Ⅰ』
発行:2025年6月1日
著者:佐藤鬼房
編者:高野ムツオ
栞=宮坂静生・坪内稔典・中原道夫
装丁:間村俊一
A5判上製 函入り 640頁
定価:14300円(税込)
ISBN:978-4-908978-35-7 C0392
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「生誕100年記念出版」第2弾がついに刊行!
俳句を見渡す高台に、独り愚直を抱えて立つ鬼房は
広い視野と鋭い眼力をもって、戦後俳壇を牽引した。俳句と人生を悲しくも熱く書き綴った鬼房の言葉がいま、蘇る!随想集『蕗の薹』『片葉の葦』のほか、単行本未収録の原稿を多数掲載。640ページの保存版!
◆塚本邦雄推薦文より
私は作者にまだ、一度も会つたことはない。 にもかかはらず、彼の句を口遊むたびに、 彼は私の傍に「在る」。そして、私は佐藤鬼房を信じ得る。 この稀なる作者の、勁くかつ潔い論説や、素朴で透明な随想の類は、 面語以上の親しみを感じさせてくれる。(『片葉の葦』帯文)
◆収録内容
Ⅰ 蕗の薹―一の沢雑記
「三寒四温」「急雪」「母の国」ほか、俳誌「天狼」に昭和47年から昭和51年まで発表した「一の沢雑記」38篇を収録
Ⅱ 片葉の葦
「消せぬ詩を」「俳句の風土性にふれて」「或る夜の雑感」ほか、総合誌「俳句」「俳句研究」「海程」等に発表した25篇を収録
Ⅲ 現代俳句逍遥
「耕衣ノート(一)(二)」「阿部みどり女覚書」「人間探求派とその周辺」ほか。永田耕衣、阿部みどり女、加藤楸邨、金子兜太、平畑静塔らに関する文章を中心に、単行本未収録の原稿を多数掲載
あとがき……高野ムツオ
栞……宮坂静生・坪内稔典・中原道夫
<著者略歴>
佐藤鬼房(さとう おにふさ)
大正8年(1919)、岩手県釜石市生れ。
西東三鬼に師事し、同年生れの金子兜太、森澄雄らとともに戦後の俳句を代表する俳人。宮城県塩竃市に住み、東北地方の土俗の人間風景と塩辛い精神風土を描き続けたことで知られる。北方の地にありながら、洗練された重厚な作品を多く残した。
昭和60年(1985)に俳誌「小熊座」創刊主宰。
句集に『名もなき日夜』から『幻夢』まで全14冊、著書に『蕗の薹』『片葉の葦』
『沖つ石』がある。第三回現代俳句協会賞、第一回宮城県芸術選奨、第三十九回河北文化賞、第五回詩歌文学館賞、第二十七回蛇笏賞等を受賞。
平成14年(2002)1月、死去。享年82。