朔の本
ブックレット朔 創刊1号
◇◇◇目次紹介
発行 2019年9月23日
編集 朔出版
デザイン 真田幸治
四六判並製 112頁
本体価格 770円(税込)
ISBN:978-4-908978-28-9 C0395
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特集
金子兜太句集『百年』を読む
―さすらいの彼方へ
生誕100年(2019年9月23日)に合わせて刊行された金子兜太の最終句集『百年』を、第一線で活躍の執筆陣が読み解き、兜太俳句の晩年について多角的に考える一冊。
句集『百年』と合わせ読むと、兜太俳句をより深く味わい、理解することができる。
宇多喜代子・高野ムツオ・田中亜美・神野紗希の各氏によるシンポジウムは必読。
また、本書で誌上初公開となる「金子兜太筆の軍事郵便」は戦地からの兜太の言葉を、74年の歳月を経て今に伝える貴重な資料である。
◆主な内容
●エッセイ:宮坂静生・柳田邦男・黒田杏子・いとうせいこう・佐佐木幸綱・中村和弘・高山れおな・堀之内長一
●『百年』解説:安西 篤
●公開シンポジウム「兜太俳句の晩年」
宇多喜代子 高野ムツオ 田中亜美 神野紗希
宮崎斗士(司会)
●『百年』一句鑑賞
仁平勝 小澤 實 池田澄子 櫂 未知子 夏井いつき 細谷喨々 今井 聖 酒井佐忠 永瀬十悟 友岡子郷 岩岡中正 対馬康子 黒岩徳将 筑紫磐井 田島健一 小林貴子 坪内稔典 橋本榮治 鍵和田秞子 大串 章 橋本 直 岸本尚毅
●新資料発見 戦地からの手紙―兜太から父・伊昔紅へ
解説:田中亜美
●心に残る 師の言葉
石川青狼 伊藤淳子 小野裕三 塩野谷 仁 篠田悦子 武田伸一 月野ぽぽな 中内亮玄 野﨑憲子 前川弘明 松本勇二 宮崎斗士 柳生正名 山中葛子
◆連載 宇多喜代子の本棚 9
<著者略歴>
金子兜太(かねこ とうた)
1919年9月23日―2018年2月20日。俳人。
埼玉県の秩父で育つ。18歳より俳句に熱中し、のち加藤楸邨の「寒雷」に所属。
東京帝国大学経済学部卒業後、日本銀行に入行。
海軍経理学校を経て1944年、海軍主計中尉としてトラック島に赴任した。
1946年に帰国し戦後の社会性俳句、前衛俳句の旗手として活躍、俳句史に残る多くの俳句と評論を発表した。1962年「海程」創刊。1983年、現代俳句協会会長。
日本詩歌文学館賞、蛇笏賞、菊池寛賞、朝日賞など受賞多数。
生前の句集に第一句集『少年』から第十四句集『日常』、著書に『荒凡夫 一茶』『語る兜太』他多数。
生涯現役で現代俳句を牽引し、晩年は「平和の俳句」など全身全霊で反戦を訴えた。
2018年2月20日、急性呼吸促迫症候群により他界。享年98。