朔の本
白井飛露句集『輪郭』(りんかく)

発行:2025年11月13日
序文:星野高士
跋文:伊藤伊那男
装丁:山口一滴
四六判上製セミハード装 200頁
定価:2200円(税込)
ISBN:978-4-911090-38-1 C0092
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40代の作者による、自在な発想と確かな写生力が息づく初句集。伝統に根差しながら、大胆さと繊細さをあわせ持ち、読む者を新鮮な景へと導いてくれる。星野高士氏は「どれもありそうで無い世界」と述べ、その感覚の鋭さを「第六感どころか七感くらい」と評す。際立つ個性が光る、注目の一冊!「玉藻」「銀漢」同人。
◆帯より
列島は双翼のうち鳥渡る
俳句は吟行、題詠、席題、連作と作り方は多方にわたるが、飛露さんはそのどこにも適応しているし、できる人である。つまり自分を失わない、そうかといって読み手に負担を掛けない。今後更なる俳句の境地が楽しみである。思い切り飛んでください。(星野高士)
◆跋より
俳句は感性の良さが大事である。加えて古格の良さを守ることも大事である。また積み重ねてきた人生の年輪も大事である。本句集は感性の鋭さ、瑞々しさを十分に見せてくれた。ここまでで十分である。このあとの飛露さんは感性に加えて人生の厚み、重さを加えて、その両輪が稼働してくるのではないかと思っている。(伊藤伊那男)
◆自選12句
印鑑をまつすぐ押して初荷受く
今は無き笛に置く指古雛
光源は仄かに苦し蛍烏賊
みづからの棺と知らず繭を編む
先客の湿りに座せり海の家
この星の傷を縫ふかに流れ星
秋高しむかし僕らは科学の子
遺されし揺り椅子の窓小鳥来る
枯葉踏む音が良いから好きな靴
鯛焼に少し借りたる思考力
<著者略歴>
白井飛露(しらい ひろ)
1977 年、千葉県野田市生まれ。
2010 年「かぞの会」参加、2012 年「大倉句会」参加。
現在、「玉藻」「銀漢」同人。俳人協会会員。
旅行雑誌の編集プロダクション、ゴルフ雑誌出版社勤務などを
経て、株式会社ウインダムにて展覧会や美術展のPR に携わる。
一般社団法人10000 日記念日代表。
