朔の本

村上瑠璃甫句集『羽根』

発行:2024年6月6日
序文:山口昭男
装丁装画:奥村靫正/TSTJ
四六判仮フランス装 184頁
定価:2200円(税込)
ISBN:978-4-911090-10-7 C0092


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これまで見たことのない大胆な取り合わせに、思わずはっと息をのむ。選び抜かれた言葉は透明感をまとい、一句一句が胸の奥深くまで届くような心地よさが魅力。今、注目の俳誌「秋草」で活躍する精鋭俳人の、待望の初句集!「秋草」以後の298句収録。

◆帯文より

春菊のそのためらはぬ香りかな

心が自由になれば言葉も寄り添ってくれる。
季語と懇ろになれば季語の方から近づいてくれる。
そういう関わり方を三年間で体得したということだ。(山口昭男


◆自選10句

家ぢゆうの匂ひ膨らむ二日かな
二科展やつぶして食ぶる目玉焼
算盤の子が青嵐つれて来る
黒が赤ぐんぐん押してゆく野焼
目玉剥く岡本太郎草いきれ
とぶ水と水鉄砲にある水と
トランプの王は四人や額の花
夕立の匂ひの人とすれ違ふ
どうしても右に向くなり赤い羽根
山茶花の散つて囁くやうに蕊


◆あとがきより

ふたりの友の背中を追って、俳句の世界に飛び込みました。いろいろな俳句と出合うなかで、波多野爽波や田中裕明、山口昭男主宰の作品にだんだん惹かれてゆき、「秋草」に入会しました。集中の句は「秋草」の句会で授かったものであり、ひとりで作ることは決してできませんでした。(中略)師からの身に余る序文を胸に、数多のご縁に感謝しながら、この『羽根』をもって、新しいステージに向かって仲間と一緒に自由に楽しくとんでゆきたいと思います。(村上瑠璃甫)


<著者略歴>

村上瑠璃甫(むらかみ るりほ)
1968年、大阪生まれ。
2018年5月、俳句を始める。
2018年8月、「蒼海」入会、13号を以て退会。
2020年12月、「秋草」入会、山口昭男に師事。

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