朔の本
岡崎由美子句集『くれよん』
発行:2025年6月1日
序句:大木あまり
序文:山本 潔
装丁:奥村靫正・星野絢香/TSTJ
四六判ソフトカバー 192頁
定価:2750円(税込)
ISBN:978-4-911090-28-2 C0092
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序句「くれよんで猫の絵を描く涼しさよ(大木あまり)」に導かれ、山本潔氏のあたたかな序文が句集の扉を開く。日々の暮らしや哀歓、家族の面影を、素直な視線で綴った著者の初句集。四半世紀にわたる俳句の軌跡が、くれよんの線画のようにやさしく、胸に沁みる一集。
◆帯より
父の日のくれよん書きのラブレター
由美子さんは日々の暮らしを大切にしている。そこから生まれてくる俳句は、まさに「くれよん」で書かれたような素朴で、読み手をホッとさせる力を秘めている。
(「艸」主宰 山本 潔)
◆自選12句
岩窪にずぶぬれの眼の青蛙
吾子の名を小さく呼びて墓洗ふ
百歳の母と二人の春炬燵
黙といふ優しさもあり茄子の花
床下に蛇や昭和の大家族
新米を研ぐそれだけの今日の幸
薔薇の芽や心折れたる日も赤し
父の忌の庭を離れぬ黒揚羽
炎昼や破裂しさうな瓦斯タンク
飼猫の目でものを言ふ霜の夜
寒星の欠片こつんと空缶に
花舗よりの一筋の水凍りけり
<著者略歴>
岡崎由美子(おかざき ゆみこ)
1943 年生まれ
1997 年 NHK 文化センター東陽町教室にて俳句を始める
畠山讓二主宰「海嶺」入会
2000 年 舘岡沙緻主宰「花暦」入会
2002 年 花暦賞受賞
2010 年 花暦本賞受賞
2013 年 花暦舘花賞受賞
2020 年 山本潔主宰「艸」入会
現在、「艸」同人、公益社団法人俳人協会会員