朔の本

今井 聖句集『九月の明るい坂』

発行:2020年9月1日
装画:茸地寒  装丁:真田幸治
四六判上製 212頁 2500円+税
ISBN:978-4-908978-51-7 C0092


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目に見えるナマの現実を起点に
躍動する俳句、季語への挑戦。

その時、その瞬間の「リアル」を追求し続ける
「街」主宰・今井聖の13年ぶり、待望の第四句集!

目に見ることのできるナマの「現実」を起点とすること。それだけが子規の「写生」の理念であったにも関わらず、爾来百二十年間その理念に古い俳句的情趣が必須のように塗(まぶ)されて来た。諧謔、飄逸、風雅、枯淡などの意匠から「写生」を先ずは解き放ち、そこに「今」と「私」を滲透させたい。そう思って作っている。    
今井 聖(あとがきより)


◆『九月の明るい坂』作品抄12句

鮫の斑の一点に我が少年期
予告編のやうに川面を春の雲
フライング泳者最後に戻り来る
海に出る運動会を二つ見て
犬老いぬ落葉が土になる前に
サッチモの鼻の穴から聖夜来る
六階の向かひ八階日短
駅から五分冬怒濤から五十年
弁当に飛魚月曜日はいつも
黒板の桟に金亀子真白
麦藁帽振ると三頭立ち上がる
入道雲恩師の如き牛に遇ふ


<著者略歴>
今井 聖(いまい せい)
1950 年、新潟県生まれ。
加藤楸邨に師事。「寒雷」を経て、96 年に「街」創刊、主宰。
著書に『ライク・ア・ローリングストーン』『部活で俳句』(ともに岩波書店)他。『言葉となればもう古し― 加藤楸邨論』で俳人協会評論賞受賞。
句集に、『北限』『谷間の家具』『バーベルに月乗せて』。
現在、俳人協会理事、信濃毎日新聞「信毎俳壇」・東京新聞「かながわ俳壇」選者。日本シナリオ作家協会会員。

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