朔の本

赤間学句集『白露』(しらつゆ)

発行:2021年6月30日
装丁:奥村靫正/TSTJ
装画:石井茄帆/TSTJ
四六判並製 156頁 
定価:2750円(税込)
ISBN:978-4-908978-65-4 C0092


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東日本大震災から10 年。土木技術者として自らが手掛けた建造物が一瞬にして崩壊した、その喪失感から立ち上がり、福島県浜通りで震災復興事業に励む著者の第二句集。被災者に寄り添いながら、己の再生を試みる393句!

◆目次より
Ⅰ みちのく 2018年
Ⅱ 四国巡礼 2019年
Ⅲ 白神山地 2020年~2021年春
 付 東日本大震災三十句(句集『福島』より)
 あとがき


◆あとがきより
今年三月、東日本大震災から十年を迎えた。被災地は未だ復興半ばであり、復興再生事業に携わる者として忸怩たるものがある。本書の巻末には第一句集『福島』から東日本大震災三十句を引いた。本書をお読みいただくにあたり参考になればと願う。(赤間 学)


◆作品抄12句

寒鯉の寒鯉として動かざる
どこまでが被曝地どこまでも枯野
巻貝に耳をかざせば春の海
万緑や命は水の匂ひして
白露の即ち君とゐる如く
鉄瓶のどつと重たく秋の暮
柱には月日流るる神の旅
大鷹の命ひとつを摑みけり
今生を忘れんと降る落葉かな
紅梅やうしろに浪の現るる
未来永劫三月は来る東北に
廃炉塔墓標の如くかぎろへり


<著者略歴>
赤間 学(あかま まなぶ)
昭和23 年、宮城県生まれ。平成4年、俳誌「滝」入会、菅原鬨也に師事。
22 年より「滝」編集部長。
宮城県芸術協会文芸賞、宮城県俳句協会俳句賞正賞など、受賞多数。
平成30 年、第一句集『福島』刊。
現在、日本伝統俳句協会、宮城県芸術協会、宮城県俳句協会会員。
結社「楡」宗匠。俳誌「滝」同人。

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