朔の本

小林貴子句集『黄金分割』
第8回星野立子賞受賞!

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発行:2019年10月6日
帯文・序:宮坂静生
装丁:間村俊一
四六判ソフトカバー 208頁
2200円(税込)
ISBN:978-4-908978-29-6 C0092


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季語の世界は
これほどまでに奥深い。

 「チボー家の人々」を自称する俳句集団「岳」で、その土地の風土や生活に根差した「地貌季語」を探り続けてきた著者。言葉としての季語ではなく「本物の季語の世界」を歩き、千変万化する自然や人間の営みの瞬間をとらえた。

ページを開くと、まず最初に下山淳氏の絵画「エルドラド」、続いて宮坂静生氏による序が心地いい。そして、その先には、俳人・小林貴子だけの黄金郷がある。現代俳句の気鋭による、11年ぶりの第4句集!


◆帯文より 

 若葉には若葉のものゝあはれかな   貴子

「ものゝあはれ」を和歌ではなく俳句で詠うとは、目の覚めるような驚きであった。
(宮坂静生)


◆自選10句

水泳の勝者は水を打ち叩き
大阪の夜のこてこての氷菓かな
月祀る篝火の炎(ほ)に根のあらず
船酔をしさうな部屋や和倉首夏
朧にはあらず捨て牛歩みをり
虹立つは極楽鳥の尾羽とも
岩塩は骨色冬は厳しきか
六月やもつと寄つてとカメラマン
葛引くと遠くが動く晴子の忌
仲良くはないが集まり冬眠す


<著者略歴>
小林貴子(こばやし たかこ) 
1959 (昭和34) 年、長野県飯田市生まれ。1981年、信州大学学生俳句会、
「岳」俳句会に入会。2003年、現代俳句協会賞受賞。
現在、「岳」編集長、現代俳句協会副会長、日本文藝家協会会員。
句集に『海市』『北斗七星』『紅娘』、著書に『秀句三五〇選 芸』『もっと知りたい日本の季語』がある。

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