朔の本
吉井まさ江句集『木雫』

発行:2021年5月20日
			    序句:深見けん二
			    帯文:染谷秀雄
			    装丁:奥村靫正/TSTJ
			    装画:山田開生/TSTJ
			    扉挿画:深見龍子
			    四六判並製 194頁 
			    定価:2860円(税込)
ISBN:978-4-908978-63-0 C0092
直接小社にお申込みいただくか、お近くの書店、
またはAmazonでのご購入が可能です。
詳細はこちらへ
喜びと悲しみが交差する人生の機微に触れながら、旅を重ね俳句を詠み続けてきた「花鳥来」会員の第二句集。
◆序句
	          旅の日も日々の暮しもあたたかし  深見けん二
◆帯文より
			    晩年の一人にも慣れ煮大根
父母を送り夫を送り、一人の生活に慣れて久しい。今は得意な手料理からも句材を得ては俳句にいそしむ日々。歳は重ねたが、人生の旅はこれからも寂しくはない。巻末に置いた掲句に一層の覚悟がある。(染谷秀雄)
◆自選12句
中庸は孔子の教へ梅白し
			    春の風邪紅茶にたらすブランデー
			    明け暮れの余震は未だ花は葉に
			    炉を焚いて守る民家やほととぎす
			    古池の水の昏さに金魚群れ
			    薫風や水引長く巫女の髪
			    三幅の地獄絵を吊り盆用意
			    宗祇水澄みて溢るるとこしなへ
			    崖氷柱青みて一峯なせりけり
			    顔見世や勧進帳の絵看板
			    日溜を夢見るやうに冬の蝶
		      お降りのやがては雪に先斗町
<著者略歴>
		    吉井まさ江(よしい まさえ)
		    昭和7年 東京生まれ
		    平成3年 深見けん二に師事 「屋根」入会
平成6年 「花鳥来」入会
平成11年 「屋根」同人
平成13年 俳人協会会員
平成19年 第一句集『安房の海』上梓
平成29年 「屋根」終刊に伴い、後継誌「秀」入会
現在、俳人協会会員、「花鳥来」会員、「秀」同人
