朔の本

金丸和代句集『半裸の木』(はんらのき)

発行:2018年9月25日
序文:今井聖
写真:藤谷美貴雄
装丁:奥村靫正/TSTJ
四六判セミハード 2420円(税込)
ISBN:978-4-908978-16-6 C0092


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「私」を露出させ解放することを目指す俳誌「街」で今井聖に師事して14年。

「一つの物をさまざまな角度から見る、流さず深める、わがままで良い、

皆と同じであることに安住しない、いつもまっさらな目を持つ」――

どれも著者が「街」で学んできたことという。

ギリギリのところまで意匠を剥ぎ取り、虚飾のない現実を写し取った金丸俳句は、これまでに全く見なかった世界を写し出している。

句集名は

 デモ隊と十一月の半裸の木

より。待望の第一句集。


◆帯文より

現実の上に、どういう俳句の伝統に沿った意匠を凝らしていくかが、ここ百年の俳句の主流となっている。金丸和代の世界は逆。凝った意匠の厚化粧を剥ぎ取った後に見えてくるひりひりした素面を味わって欲しい。
(今井聖)


◆自選10句

木に登り人でなくなる春の夢
安全旗と社旗を春野に立てて行く
受験子が呟くエリザベス一世と
夏の湾「集会するな餌やるな」
雲の峰カルピスで飲むロキソニン
アレルギー性植物一覧団扇絵に
屋上より見る屋上の花芒
秋の水覗けば扉現るる
デモ隊と十一月の半裸の木
ハイソックスとスカートの間鮫通る


<著者略歴>
金丸和代(かなまる かずよ)
1943年、高知県生まれ。生後間もなく福島県会津地方に移住。
2004年、「街」入会。現在「街」同人、俳人協会会員。

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