朔の本

渡辺真帆句集『翌檜を励ます蟬』

発行:2021年7月7日
装丁:奥村靫正/TSTJ
装画:星野絢香/TSTJ
本文挿画:渡辺 寿
四六判セミハード装 300頁 
定価:2640円(税込)
ISBN:978-4-908978-66-1 C0092


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満洲からの引揚げ体験を持つ著者が、50余年の句業を纏めた渾身の一冊!命のあとさきを見つめるまなざし。その確かな着眼で詩想を広げ、雪国の地貌季語をも見出す「岳」同人の第一句集。

◆帯文より

 翌檜(あすなろ)を励ます蟬のひもすがら

私の生涯の「心根」は満洲里の地貌によって育まれたという真帆の回想に感動する。翌檜の句は真帆と出合って間もない頃の句であった。檜を夢見る翌檜を蟬が励ましている。掲句を口誦していると、翌檜も蟬も真帆自身のようだ。がんばれ、やろう、と自身にいい聞かせている。この初々しさが真帆の心情であろう。(宮坂静生)


◆作品抄12句

わが春のアクアビクスの水しぶき
刺子半纏哀しきまでの根気かな
水色なり小鳥殺しの雪の朝
雪の満洲里わが心根を育てしは
博労・山師・教師を祖とし走馬燈
満里子・勝也黄砂となりて帰りしか
ばたばた茶海に二重の虹かかり
毒は詩の糧にひよどりじやうごの実
闘牛のままほり地祇の力得し
凌霄盛り身を持ち崩しゆく予感
北颪荒武者のごと樅一樹
西瓜売りに子と換へぬかと言はれし日


<著者略歴>
渡辺真帆(わたなべ まほ)
昭和15年、旧満州国吉林省生まれ。
昭和52年、新潟県俳句作家協会入会。56年、「麓」入会、齊藤美規に師事。
57年、新潟県俳句作家協会賞受賞。平成10年、第15回麓賞受賞。
平成22年、「麓」終刊ののち、翌23年「岳」入会、宮坂静生に師事。
平成24年「岳」同人、令和3年、 「岳」第21回ケルン賞受賞。
現代俳句協会会員、新潟県俳句作家協会会員。

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